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糖尿病

#疾患別

疫学

  • 2型糖尿病(T2D)は、世界的に増加傾向にある複雑な慢性代謝疾患です。2021年時点で世界で約5億3700万人が糖尿病(その大半がT2D)に罹患しており、2045年までに7億8300万人に達すると予測されています。
  • 罹患率上昇の主な要因として、肥満の増加、座りがちな生活様式、人口の高齢化、加工食品が多く食物繊維が少ない食事が挙げられます。また、遺伝的素因も発症感受性に寄与します。
  • T2Dはアテローム性動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)や慢性腎臓病(CKD)などの合併症を引き起こし、一般人口と比較して心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、心不全など)のリスクを2〜4倍高め、糖尿病患者の20〜40%でCKDが発症します。

診断・評価

  • 診断基準: 無症状の場合、以下のいずれか2回の異常値で診断を確定します(同日または別日で測定)。
    • A1C ≧6.5%(48 mmol/mol)
    • 早朝空腹時血糖値(FPG)≧126 mg/dL(7.0 mmol/L)
    • 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値 ≧200 mg/dL(11.1 mmol/L)
    • 典型的な高血糖症状(多尿、多飲、原因不明の体重減少)や高血糖クライシスがある場合は、随時血糖値 ≧200 mg/dL(11.1 mmol/L)の1回で診断可能です。
  • HbA1cは、ヘモグロビン異常症、貧血、妊娠中などは低くでる場合があるので他の指標も参考にすること。

合併症評価

診断時とその後年に1回を目安に下記を行う

1. 糖尿病網膜症 (Diabetic Retinopathy)

  • 散瞳下での包括的眼底検査を診断時とその後年1回程度実施します。

2. 糖尿病神経障害 (Diabetic Neuropathy)

  • 遠位対称性多発神経障害(DSPN): 詳細な病歴聴取に加え、温度覚または痛覚のいずれか(小径神経機能)、および128Hz音叉による振動覚(大径神経機能)を評価します。足潰瘍・切断リスクにつながる「保護感覚の消失(LOPS)」を評価するために、10gモノフィラメント試験をすべての人に実施します。
  • 自律神経障害: 起立性めまい、失神、安静時頻脈、起立性低血圧、早期満腹感、便秘・下痢、勃起不全、発汗異常などの症状やサインを問診・評価します。
  • セルフケアとして、入浴時などに足を確認する習慣を持つように患者教育を行うのも重要です。

3. 慢性腎臓病 (CKD / 糖尿病性腎症)

  • 随時尿の微量アルブミン/クレアチニン比(UACR)と、血清クレアチニンに基づく推算糸球体濾過量(eGFR)を測定します。
  • 包括的評価: 初診時および定期的なフォローアップにおいて、大血管障害(ASCVD、心不全)、細小血管障害(網膜症、腎症、神経障害)、および代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD/MASH)などの併存疾患を評価します。

治療

治療目標

治療目標は個別化が必要です。一般的に非妊娠成人のA1c目標は<7.0%です。患者の年齢、余命、低血糖リスク、併存疾患に応じて緩和(例: <8.0%)または厳格化(例: <6.5%)を検討します。

非薬物治療

  • ライフスタイル管理: T2D管理における第一選択の治療です。
  • 医学的栄養療法(MNT): 個別化された栄養プランを用い、エネルギー収支を改善して体重減少(少なくとも3〜7%)を目指すことが推奨されます。特定の多量栄養素の比率よりも、地中海食やDASH食など、非でんぷん質野菜や未精製穀物を多く含む健康的な食事パターンを優先します。
  • 身体活動: 中等度〜強度の有酸素運動を週150分以上、筋力トレーニングを週2〜3回行うことが推奨され、長時間の座位を避けるよう指導します。
  • 体重管理: T2Dと過体重/肥満を伴う患者にとって、体重管理は血糖管理と並ぶ主要な治療目標です。10%以上の持続的な体重減少は、糖尿病の寛解や心血管アウトカムの改善をもたらす可能性があります。
  • 糖尿病セルフマネジメント教育・サポート(DSMES): 患者の意思決定や問題解決能力を高めるため、診断時や目標未達成時などに提供すべきです。
  • その他の健康行動として、十分な睡眠の確保や、禁煙の推進が必要です。

食事療法

カロリー設定と減量目標

  • 基本目標: 肥満や過体重を伴う2型糖尿病患者において、ベースライン体重から3〜7%の減量を目標とすることで、血糖値や心血管リスク因子が改善します。さらに10%以上の持続的な減量は、より大きなベネフィット(糖尿病の寛解や心血管アウトカムの改善など)をもたらす可能性があります。
  • エネルギー(カロリー)設定: 減量を達成するためには、1日あたり500〜750 kcalのエネルギー不足(マイナス)を作り出すことが推奨されます。これは、ベースライン体重にもよりますが、女性で概ね1,200〜1,500 kcal/日、男性で1,500〜1,800 kcal/日に相当します。
  • 超低カロリー食: 1日800〜1,000 kcalの構造化された超低カロリー食(タンパク質を多く含む代替食など)は、初期の減量や血糖改善を加速させる可能性があります。しかし、電解質異常や不整脈などのリスクを伴うため、医療機関において訓練を受けた専門家による厳密なモニタリング下でのみ、**短期間(通常3ヶ月まで)**に限り検討されます。

推奨される食事療法の種類(Dietary Patterns)

すべての糖尿病患者に最適な「炭水化物・タンパク質・脂質の理想的な割合(黄金比)」は存在しません。個人の好みや代謝目標に応じた個別化が必要です。エビデンスに基づいて推奨される代表的な食事パターンには以下のものがあります。

  • 地中海食 (Mediterranean diet): オリーブオイル、ナッツ、魚(n-3系脂肪酸)、未精製穀物、野菜を豊富に含む食事で、血糖管理および心血管疾患リスクの低減に最も高いエビデンスを持ちます。
  • DASH食・ベジタリアン/植物ベース食: いずれも野菜や豆類を豊富に含み、2型糖尿病の発症リスク低下や血糖改善に有効です。
  • 低炭水化物・超低炭水化物食: 短期的にはA1Cや血糖降下薬の必要性を減らす効果がありますが、長期間の継続(1年以上)が難しいという課題があります。また、妊婦、授乳婦、小児、腎疾患患者、または摂食障害のリスクがある患者には推奨されません。SGLT2阻害薬を使用している患者がケトジェニック食(極端な糖質制限)を行うと、正常血糖ケトアシドーシスのリスクが高まるため避けるべきです。
  • 間欠的ファスティング(時間制限食など): 5:2ダイエットや1日の食事時間を8〜15時間に制限する方法などは、軽度から中等度(3〜8%)の減量をもたらしますが、継続的なカロリー制限と比較して減量効果に有意差はありません。導入する際は、低血糖を防ぐためのインスリンやインスリン分泌促進薬の調整・監視が必要です。

具体的な栄養素の指導ポイント

  • 炭水化物と食物繊維: 精製された炭水化物(白米、白いパンなど)や添加糖を避け、非でんぷん質野菜、全粒穀物、豆類、丸ごとの果物を中心とします。食物繊維は1,000 kcalあたり14g以上摂取することが推奨されます。
  • タンパク質・脂質: 心血管リスクを減らすため、飽和脂肪酸(赤身肉、全脂乳製品、バター、ココナッツオイルなど)やトランス脂肪酸を制限し、植物由来のタンパク質(ナッツ、種子、豆類)や魚を多く取り入れます。
  • 塩分と飲料: ナトリウムは1日2,300 mg未満を目標とし、加工食品や超加工食品の摂取を控えるのが最も効果的です。砂糖入り飲料やフルーツジュースは避け、水を主たる飲料とします。人工甘味料(非栄養性甘味料)は、全体のカロリーや炭水化物を減らすための短期間の代替手段としては許容されますが、他の食品でカロリーを代償しないように注意が必要です。
  • サプリメント: クロム、マグネシウム、ビタミンD、シナモンなどの微量栄養素やハーブのサプリメントは、基礎疾患による欠乏症がない限り、血糖管理目的でのルーチンな使用は推奨されません(有効性のエビデンスが不十分なため)。

薬物治療

薬剤選択

  • 従来の「メトホルミン一律第一選択」から、心血管リスクや併存疾患に基づく個別化された薬剤選択へとパラダイムシフトが起きています。患者の併存疾患、体重への影響、低血糖リスク、コストを考慮し、患者中心の共同意思決定(Shared Decision-Making)を行います。
  • 併存疾患に基づく選択アプローチ:
    • ASCVD既往または高リスク: A1Cレベルに関わらず、心血管イベント減少効果が証明されているGLP-1受容体作動薬(GLP-1 RA)またはSGLT2阻害薬(SGLT2i)を推奨します。
    • 心不全(HFrEF / HFpEF): A1Cに関わらず、心不全入院リスクを軽減するためにSGLT2iを推奨します。肥満を伴うHFpEF患者には、症状軽減のためにGLP-1 RAも推奨されます。
    • 慢性腎臓病(CKD): eGFR 20〜60 mL/min/1.73m² またはアルブミン尿を伴う場合、CKD進行と心血管イベントを減少させるためにSGLT2iまたはGLP-1 RAを推奨します。eGFR <30 mL/min/1.73m²の進行したCKDではGLP-1 RAが好ましいとされます。
  • 体重管理を目的とした選択: 肥満/過体重を伴う場合、体重減少効果の高いGLP-1 RA(例: セマグルチド)やGIP/GLP-1 RA(例: チルゼパチド)を優先して検討します。
  • メトホルミン: 費用対効果が高く安全な薬剤であり、併存疾患特有の適応(心血管・腎臓の直接的保護)がない場合や、追加の血糖降下が必要な場合の基盤薬として依然として有用です。eGFR <30 mL/min/1.73m² では禁忌となります。
  • インスリン導入: 著明な高血糖症状(多尿、多飲、体重減少)がある場合や、A1C >10% または 血糖値 ≧300 mg/dLと著明な高血糖を呈する場合は、早期からのインスリン導入を考慮します。インスリン欠乏の証拠がない場合は、インスリンよりもGLP-1 RA(またはGIP/GLP-1 RA)が優先されます。
  • 新たな薬剤を追加する際は、低血糖リスクを最小限に抑えるために、スルホニル尿素薬やインスリンなどの用量減量を検討します。

治療薬各論

  1. GLP-1受容体作動薬(セマグルチド、デュラグルチド、リラグルチド等)

  • 特徴・エビデンス:
    • グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進し、グルカゴンを抑制、胃排遅延と食欲抑制をもたらします。
    • HbA1c低下作用と体重減少効果が非常に高い薬剤です。
    • ASCVDイベント(MACE)リスクの低減(LEADER試験等の複数の心血管アウトカム試験で証明)や、CKD進行抑制効果(FLOW試験等)のエビデンスがあります。
    • 肥満を伴うHFpEF(左室駆出率が保たれた心不全)の症状改善効果や、MASLD/MASH(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)への有効性も示されています。
  • 注意点・ピットフォール:
    • *消化器症状(悪心、嘔吐、下痢、便秘など)**が高頻度で生じるため、低用量から開始し徐々に漸増する必要があります。胃不全麻痺の患者には推奨されません。
    • 胆道疾患(胆石症、胆嚢炎)のリスク増加が報告されています。
    • 急速なHbA1c低下に伴い、糖尿病網膜症の一過性の悪化を来すことがあるため、網膜症リスクの高い患者(罹病期間が長い、高齢など)では眼科と連携し慎重に経過観察します。
    • 甲状腺髄様癌または多発性内分泌腫瘍症2型(MEN 2)の既往・家族歴がある場合は禁忌です。
    • DPP-4阻害薬との併用は、追加の血糖降下作用が得られないため推奨されません。高価である点も課題です。
  1. GIP/GLP-1受容体作動薬(チルゼパチド)
  • 特徴・エビデンス:
    • GLP-1とGIPの2つの受容体に作用する新しいクラスの薬剤です。
    • 極めて高いHbA1c低下作用と、GLP-1受容体作動薬単剤を上回る顕著な体重減少効果を示します。MASHへの有益性も示唆されています。
    • 心血管、腎臓、心不全に対するアウトカム評価試験は現在進行中です。
  • 注意点・ピットフォール:
    • 消化器症状や甲状腺髄様癌の禁忌など、基本的な注意点はGLP-1受容体作動薬と同様です。
    • 胃排泄遅延作用により、経口避妊薬の吸収が低下し効果が減弱する恐れがあります。投与開始後および用量変更後4週間は、非経口の避妊法への変更またはバリア法の追加を指導する必要があります。
  1. SGLT2阻害薬(エンパグリフロジン、ダパグリフロジン、カナグリフロジン等)
  • 特徴・エビデンス:
    • 尿中へのグルコース排泄を促進することで血糖を下げ、中等度〜高度のHbA1c低下と緩やかな体重減少をもたらします。
    • 心不全入院リスクの低減(HFrEF、HFpEFいずれにおいても有効)に関する強力なエビデンスがあります。
    • CKDの進行抑制(腎保護)効果のエビデンスが確立しており(DAPA-CKD、EMPA-KIDNEY試験等)、ASCVDリスクの高い患者でのMACE低減効果もあります。
    • eGFRが20 mL/min/1.73m²まで低下しても、心血管・腎保護目的での開始・継続が推奨されます(ただし血糖降下作用はeGFR <45で減弱します)。
  • 注意点・ピットフォール:
    • *正常血糖糖尿病性ケトアシドーシス(euglycemic DKA)**のリスクがあります。血糖値がそれほど高くない(200mg/dL以下)のにDKAを発症するケースがあるため、シックデイ(急性疾患、絶食、極端な糖質制限時)には休薬を指導し、待機的手術の3〜4日前から休薬する必要があります。
    • 性器感染症(カンジダ等)、体液量減少(脱水)、起立性低血圧への注意が必要です。特に導入時は血圧とボリュームの評価を行います。稀ですがフルニエ壊疽の報告もあります。
  1. ビグアナイド薬(メトホルミン)
  • 特徴・エビデンス:
    • 肝臓での糖新生抑制とインスリン感受性改善により血糖を低下させます。
    • 安全性が高く、安価で、低血糖リスクがなく、体重は不変〜減少方向に働きます。
  • 注意点・ピットフォール:
    • 胃腸障害(下痢、腹部膨満感など)を避けるため、低用量から開始し食後服用とします。
    • 乳酸アシドーシスのリスクを避けるため、eGFR <30 mL/min/1.73m²では禁忌です(eGFR <45での新規開始は推奨されず、投与中の場合はリスク・ベネフィットを再評価します)。造影剤使用時や急性疾患(脱水・低酸素症等)では休薬が必要です。
    • 長期投与によりビタミンB12欠乏を引き起こすリスクがあるため、貧血や末梢神経障害がある場合は定期的に採血等でモニタリングを検討します。
  1. DPP-4阻害薬(シタグリプチン、リナグリプチン等)
  • 特徴・エビデンス:
    • インクレチンの分解を阻害しインスリン分泌を促進します。中等度の血糖降下作用を示し、体重は不変です。
    • 低血糖リスクが低く、副作用が少ないため、高齢者などでも使いやすい薬剤です。
  • 注意点・ピットフォール:
    • 心血管、腎臓、心不全に対する明確な臓器保護のアウトカム(ベネフィット)は示されていません。
    • サキサグリプチンなどは心不全入院リスクを増加させる懸念が報告されています。
    • 腎機能低下時には用量調節が必要です(リナグリプチンは調節不要)。急性膵炎の既往がある患者には慎重投与です。
  1. スルホニル尿素(SU)薬(グリメピリド、グリピジド等)
  • 特徴・エビデンス:
    • インスリン分泌を持続的に促進し、強力に血糖を下げます。非常に安価です。
  • 注意点・ピットフォール:
    • 低血糖リスクと体重増加リスクが全クラスの中で最も高い点に注意が必要です。
    • 高齢者への使用は極力避けるか、最も低用量で慎重に用いるべきです(特にグリベンクラミド等の作用時間の長い薬剤は避けるべきであり、CKD患者でも推奨されません)。
  1. チアゾリジン薬(ピオグリタゾン)
  • 特徴・エビデンス:
    • インスリン抵抗性を改善する薬剤です。
    • MASLD/MASHの肝脂肪や炎症、線維化進行に対する有効性が示されています。
    • インスリン抵抗性を伴う脳卒中・TIA既往患者において、心血管イベントを減少させたエビデンス(IRIS試験)があります。
  • 注意点・ピットフォール:
    • 体重増加(体液貯留と脂肪増加)、心不全リスクの増加があります。症候性心不全(NYHA心機能分類III/IV)では禁忌です。
    • 骨折リスクを増加させるため、閉経後女性や高齢者、骨粗鬆症リスクのある患者では使用を避けるべきです。膀胱癌の既往・活動性がある場合も使用しません。
  1. インスリン製剤
  • 特徴・エビデンス:
    • すべての薬剤の中で最も強力な血糖降下作用を持ちます。
    • 診断時に著明な高血糖(HbA1c >10%、血糖値 >300 mg/dL)や、体重減少・ケトーシスなどの異化状態を呈する患者には、最初からインスリン導入(基礎インスリン等)を検討します。
    • 低血糖リスクを減らすため、ヒトインスリン(NPHなど)よりもインスリンアナログ(持効型溶解、超速効型など)が推奨されます。
  • 注意点・ピットフォール:
    • 体重増加と低血糖のリスクが伴います。eGFRの低下(腎機能悪化)に伴いインスリンのクリアランスが落ちるため、低血糖リスクが上昇し、インスリン減量が必要になります。
    • *「オーバーバザール(過剰な基礎インスリンの投与)」**に陥るピットフォールがあります。空腹時血糖は目標に達しているのにHbA1cが高い場合や、就寝前と起床時の血糖差が大きい場合は、基礎インスリンを無闇に増量せず、GLP-1受容体作動薬の追加や食前(追加)インスリンの導入を検討すべきです。
    • インスリン治療中の患者(または低血糖リスクの高い患者)には、重症低血糖時のレスキューとしてグルカゴン製剤を処方し、家族にも使い方を指導しておく必要があります。

コンサルトのタイミング

  • 1型糖尿病、妊娠糖尿病は、専門医への紹介を検討しましょう
  • 腎臓病(CKD): 尿中アルブミン値の持続的な上昇、eGFRの持続的な低下、原因不明の腎機能障害、eGFR <30 mL/min/1.73m²(末期腎不全に向けた腎代替療法の相談)、または管理困難な電解質異常等がある場合、腎臓専門医へ紹介します。
  • 足病変: 足潰瘍、またはハイリスク足(透析患者、シャルコー関節、切断歴、末梢動脈疾患など)を有する場合は、足病医などの専門的なインタープロフェッショナルチームへ紹介します。
  • 肝疾患(MASLD / MASH): FIB-4インデックス等で評価し、FIB-4 ≧1.3 でかつ肝硬度測定(LSM)等で肝線維化の高リスクが示唆される場合は、消化器科または肝臓専門医へ紹介します。
  • 心理社会的要因: 重度の糖尿病ディストレス、うつ病、摂食障害、または深刻なセルフケアの困難(インスリンの意図的な省略など)が疑われる場合、行動保健の専門家(精神科医、心理士など)へ紹介します。

参照ガイドライン

  • American Diabetes Association (ADA) "Standards of Care in Diabetes—2025":診断、併存疾患の評価、生活習慣介入、薬物療法などの包括的な最新基準。
  • NEJM Evidence "Pharmacologic Therapies for Type 2 Diabetes" (2025):T2Dに対する最新の薬物療法および心血管・腎代謝ベネフィットに関するレビュー。